鵠沼Diary

平成30年度 芸術鑑賞会『昇らぬ朝日のあるものを ~幻のオリンピアン』

2018.11.29

平成30年度 芸術鑑賞会を行いました。

 

演目:『昇らぬ朝日のあるものを ~幻のオリンピアン』(劇団芸優座)

あらすじ:

舞台は、アジアで初めてオリンピックが開催されると決まった東京。湧き上がる興奮が一段落ち着いた頃・・・ある街の片隅に、オリンピックを縁として、男と女が引き寄せられていく・・・。

選手として将来を嘱望されながら、酒が原因で居場所を無くした男。ケガに泣き、オリンピックを諦めようとする男。オリンピックで一儲けしようと目論む男。信義のためにオリンピック開催そのものを諦める男。そして彼らを取り巻く女たち・・・様々な人間が一様にオリンピックを目指すことで、人生を取り戻そうとするのだが、戦争は激しさを増し、開催が危ぶまれていく・・・。

「俺にはわかる。アンタ、本当は走りたいんでしょう。」「あなたには教えられるんですか。俺みたいなやつを・・・。」

「走りたいんだァ。もぅ、それだけでいいんだァ。」「お前ェな、オリンピック目指しなよ!今度こそ、ちゃんと走るんだよ。走って、決着付けるんだよ!・・・やってみないか?」

「オリンピックとその歴史に傷をつけることになる。それは、日本の若者の未来のためにならんのだ。」

「彼らを心から支えようとするとき、彼らの努力の結晶と、挑戦の一瞬を見届けようとするとき、オリンピックは、そのすべての人たちのものにもなると思うんだ。」
「出迎えよう。彼らは友だ。そして、送り出そう。オリンピックを目指してきた、全ての若者を。晴れの舞台へ!」

夢を追いかけることの大切さ、努力し続けることの大切さ、平和の大切さ。
鵠沼高校の生徒たちの心に、一つ一つのセリフがしっかりと染み込みました。

公演後には、鵠沼高校演劇部対象にバックステージツアーを行っていただきました。俳優や演出家の皆さんや、大道具に関してたくさんの質問があり、芸優座のみなさんに丁寧に答えていただきました。

〈生徒の感想より〉

・今回の演劇を見てただ楽しむことができたたけではなく、歴史的なことや今の自分たちの当たり前の暮らしのありがたさを感じることができたので、とてもいい機会だったと思います。

・本当に大好きなことは一度投げ出してしまっても何かの働きかけでやっぱりやりたいと思い、やり始めてしまうものなんだなぁと感じました。

・公演終了後、キャストやスタッフの方にお話をうかがう機会を頂いたため、役作りで心掛けていることは何かと質問しました。シゲさん役の方がお答えしてくれて、「今回で言うと、このシゲさんが島田さんと出会うまでの10年間で何があったのか、どのような気持ちの変化があったのかを考えて役を作りました。」と教えてくださいました。この言葉は私にとって非常に深く、学びになりました。

・大人になっても演劇をやっているということは、よほど演劇が好きなんだろうなと思ったし、自分もなにか夢中になれるものを大人になったらやりたいなと思いました。

・2020年のオリンピックに向けて、どんなことをしなければならないのか、過去の時代のようにならないようにするためには何を考え、行動しなければいけないのか、当時の人の想いと共に、オリンピックを成功させたいと思いました。

・オリンピックのためにがんばっていた人たち全員のことを思うとオリンピックの中止は本当にひどいと思ったし、戦争はいけないことだと改めて思った。

・今回の劇はいろいろなことを考えさせるものだったので、戦争経験者が減る現代には大切なものになってくると思いました。

・今、受験を控えている中で舞台を観て、希望を持って前進していく姿にとても感銘を受け、勇気をもらいました。素敵な舞台をありがとうございました。

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