鵠沼Diary

教育実習生インタビュー②

2020.10.10

9月23日(水)より6名の卒業生が教育実習生として鵠沼高等学校に戻ってきたのでインタビューを行いました。

 

 

数学科  大谷 洸陽 先生(写真左)  11期生 元文理コース

数学科  及川 諒太 先生(写真中央) 11期生 元理数コース

数学科  織茂 勇斗 先生(写真右)   11期生 元文理コース

 

1.久々の母校の印象は?先生として後輩と接する気持ちはどうですか?

(及川先生)
以前から存じ上げている先生方との会話はとても懐かしいものを感じました。ただ、自分が在籍していた頃との変化が大きく、先生方をはじめ、授業の形態など様々な場面で変化があり、とても新鮮に感じました。
自分から見たら後輩であっても、生徒からしたら先生であるため、生徒たちと接するたびに教師としての自覚を持つことができました。また、生徒と共通の話題で話をすることができたため、大変うれしく思っていました。

(織茂先生)
我々が在学していたころと雰囲気が異なっており、やはり学校というのは共に居合わせた3学年が作り上げていくものだと感じました。しかし、すれ違いざまの挨拶、授業と中休みの切り替え、部活動において真剣に取り組む姿と、真面目な姿は変わっていませんでした。
正直なところ、先生として後輩を指導することに新鮮さがありましたが、在籍当時では生徒目線であったものが、実習の際は教師目線ということで不思議な気持ちになりました。
また、生徒だった自分ならこんなこと考え方しているのかなぁ、と後輩の授業を見ていて思っていたので様々な考え方を持っている後輩に憧れました。頑張ってください。

(大谷先生)
生徒だった頃、授業の時間になっても来ない先生や早く来て朝や帰りのホームルームをしてくれないかと思っていましたが、実際先生としてやってみると日によっては早くいけないことがわかりました。先生はたくさんの仕事があり、それを知ったことで高校生の自分の態度を振り返り、先生方には申し訳ないことをしたと反省しています。なので、母校の印象は変わりました。また、部活動の後輩は私たちの頃よりも覇気がなく、目標が無いようでした。もっとこうしてほしいというところもありましたが、今は部員が主人公なので多くのことをいえず複雑な気持ちでした。

 

2.間もなく教育実習が終わりますが、様々な成功と失敗を経験し、改めて感じたことは?

(及川先生)
教師という仕事の難しさとやりがいを感じました。何度も授業をさせていただいて、その度に反省と改善をしているのですが、新しい課題は次々と出てきます。環境や生徒の変化に対応する難しさを感じました。
その中でも少しずつ生徒との距離を縮めて、生徒とともに授業を作っていく感覚はとても楽しく、自分の授業がわずかにでも成長したと思える時は、達成感ややりがいを感じました。

(織茂先生)
在学時には黒板一色の授業であったため、板書、説明、ノートが授業のベースでしたが、ICTの導入により、スライド、説明、グループワークが授業のベースになっていました。
大学では、 ICTの導入を想定した模擬授業を実践しましたが、いざ教壇に立ってICTを使った授業を行うと、生徒の記憶に残るようなスライドの作り方、どこの部分をスライドで提示しまたどこを板書するのかの見極め、色の使い方等実習を通して様々な課題が見えてきました。
実習を通して、より教師になりたいと強く思うようになりましたが、実習では多くの点で自分にはまだ足りていない教師としての資質がありました。教師になった際は一日一日その足りていない点を意識して改善できるような教師生活を送りたいと思います。

(大谷先生)
先生の仕事が多く忙しいと感じました。最初はホームルームもうまくいかず、生徒に向けた話し方ができませんでした。担当教諭から整理して順序だてた方がよいというアドバイスを頂き実践してみたところ、生徒の反応がよくなったと感じました。また、授業実習では思っていた以上にうまくいかず、焦ることが多かったです。しかし、何回も板書等の練習をすることで自分が次第に成長できていることを感じ先生としての自覚が芽生えました。実際に教師になってから勤務先の生徒や教員から信頼してもらえるように頑張ろうという自信がつきました。

 

3.在校生へのメッセージをお願いします。

(及川先生)
教育実習という形で戻ってくることができて、改めて良い学校だと思いました。先生方が作り上げたアットホームな雰囲気は、鵠沼高校ならではの学習にも部活動にも適した環境だと思います。一卒業生としても誇りに思える母校です。その恵まれた環境を最大限に生かして、これからの学習や部活動をしてほしいと思います。

(織茂先生)
将来の自分の目標に向けて、今の自分が何をやっていかないといけないのかを計画し自分が、今何が足りていないのかをしっかりと把握しましょう。数学が嫌いだから文系に行く、数学が楽しいから理系に行く、そのような安易な理由で決定せずに、自分がやりたいことに必要となる選択をしてください。数学が嫌い、理科も嫌いだが、自分は将来データサイエンス方向に進みたいから理系を選択した。もちろん、学習を進めるうえでは多くの困難と直面することになりますが、その苦労を乗り越えたときに、様々な景色が見えてくると思います。私はこちらの方がよっぽど有意義な学校生活を送れる選択をしたと思うので、視野を広く持って学校生活を楽しんでください。

(大谷先生)
私は教育実習生として多くのことを生徒から学びました。ありがとうございました。自分が高校生のとき、こんな感じだったのかと思ってしまいます。皆さんは部活動に励み、勉学に勤しみ、そして、何よりも高校生活を楽しんでいると思います。私にはそれがとてもまぶしいのです。私が望んでもあの時の生活は戻っては来ませんしかし、皆さんは違います。今、このかけがえのない瞬間を大切にし、一つでも多くの思い出を作ってください。それが生涯の財産になります。1度きりの高校生活を悔いのないようにしてください。

ありがとうございました。本日をもって教育実習は終了しました。今回の経験を生かして素晴らしい先生になってください。

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